銀行との正しい付き合い方  ~銀行融資取引について~


金融機関からの資金調達は、提供する情報量に比例します

「いつもお世話になります。社長、昨年と同様に前期の決算書の写しを頂けますか?」

 決算業務が終わり、納税も終わってホッとしているところに、ある日メイン銀行の営業担当者から電話がかかってきました。

「わかった。来週までに決算書を準備しておくから、うちの経理に預けておくよ。都合がいい時に会社に取りに来て!」と言い、社長は電話を切ります。

 私が前職で地方銀行に約9年間勤めていた頃には、よくある会話でした。

 自己資金が潤沢で、金融機関からの借入はなく(融資の枠だけ存在するなど)、今後も銀行融資を必要としないとういう企業はこの対応で問題ないと思われます。

 しかし、そうでない企業は上記のように銀行の営業担当者に決算内容について話しもせずに、ポンと決算書を渡すやり方は少し改めた方がいいかもしれません。

 決算書には様々な要素が詰まっているため、概況を説明する必要があります。前期との決算を比較して、数値の変化の背景を理解してもらうためです。とくに赤字や減収・減益などネガティブな要素は、要因を文章にまとめて渡すと心象が良くなります。

 それでも…

「余計なことを言ってしまうと、今後貸してもらえないのではないか。」

「現場や営業ばかりで、数字のことがよくわからない。」

「銀行員と何を話せばいいかわからない。」

 こんなことを考えられている経営者の方もいらっしゃるかと思います。

 銀行のことが苦手な経営者は、銀行への情報提供を敬遠してしまいがちですが、情報提供を渋るのは大きな誤りです。

 情報提供が不足している状態で、融資が必要な時期に、慌ててメイン銀行の営業担当者に連絡して、「今月お金が足りないんだけど、取り急ぎ融資をお願いします。」とだけ言ったところで、資金調達はスムーズにいきません。

 現在ではAIの進歩により、一部では人の手が加わらない融資も存在します。しかしながら、大部分は人の手によって融資の稟議書を作成しています。営業担当者が稟議書を作成・回覧し、営業の上席、融資の上席、支店長、融資本部担当者の全員の承認を得て、初めて融資実行の手続ができます。融資が実行されるまでには時間がかかるのです。時間がかかるからこそ、日頃から銀行の営業担当者に対して必要な情報提供を欠かさないことが重要なのです。

融資を受けるためのコツ

そこで、銀行融資をスムーズに受けるためにはいくつかコツがあります。

①企業概要書を作成する。

 業種、業歴、沿革、強み弱み、技術力、販売力、業界動向、資産の含み益社長の個人資産についてなど、一度簡単な書類を作成し整理しておくと、銀行の営業担当者はどのような企業なのかが一目でわかります。転勤が多い銀行の営業担当者に会社をすぐに知ってもらうきっかけになり、同時に会社に安定した経営力があることを理解してもらうことができます。

②資金使途と返済財源を明確にする。

 たとえ、業績が好調な企業であっても「お金が足りないから貸して」といった、漠然とした理由では融資は受けられません。お金を借りるときは、健全な資金使途を明確にする必要があります。お金の流れをわかりやすく説明することが必要です。たとえば、売上増加に対応するための仕入資金であるとか、事業拡大のための設備資金であるといった前向きな使途を説明する必要があります。

 また、借入金をきっちりと返せることも説明しなければなりません。資金繰り表収支計画をつくって返済財源がしっかりあることを示します。

③試算表や資金繰り表を毎月銀行に提出して最新の業績について理解してもらう。

 会社の業績や資金繰りに関する理解が高まれば高まるほど、融資審査は有利となります。

財務情報は隠してはいけません。取引がある銀行へ郵送しても構いませんし、月一回程度銀行の営業担当者が訪問してきた際、手渡しでも構いません。重要なことは、会社の直近の状況を定期的に把握してもらうことです。

④関連会社がある場合には、関連会社との関係を明確にする。

 たとえば、親会社で追加での資金調達が難しくなった場合に、関連の小会社を通じて資金を調達し、親会社へ流用するなどの事例が多くあります。関連会社がある場合は、資金が関連会社に流用されてしまうのではないかと銀行に疑われます。そのため関連会社の事業内容や財務状況は、積極的に説明しておく必要があります。

⑤不動産担保に頼りすぎない。

 過去、融資は担保主義だった時代も確かにあります。地価が上昇し続けていたバブルの時代に不動産融資を積極的に行ってきた銀行は、バブル崩壊後に地価の大幅な下落に伴い、大きな損失を抱えた経験があります。このような経験から、現在では担保に頼り過ぎた融資をしないよう金融庁から銀行に対して指導がありますので、銀行は従うしかありません。担保価値に余力があっても、その余力に頼りすぎた資金計画を立てないことが重要です。

⑥他行取引がある場合は、金融機関取引一覧表を作成する。

 銀行は自行の取引状況は全て把握できますが、他行の情報は一切わかりません。

他行に預金や借入金(融資枠)がいくらあって、月々の積立や返済はいくらである、担保設定状況はこのようになっている、などの情報を提供することが必要です。

⑦メインで利用している口座で融資を申し込む。

 入金や支払などの資金の動きが多い口座を開設していると、売上入金や仕入、経費の支払の動きがわかりますので、会社に対する理解が高まり、融資を受けやすくなります。融資を受ける際はメインで利用している口座で申し込むことをお勧めします。

⑧日本政策金融公庫と信用保証協会を上手に利用する。

 はじめて融資を受ける企業は、まずは、公的な金融機関を活用してください。公的な金融機関ですので、零細企業や創業したばかりの会社への融資を積極的に行っています。公的な金融機関についても提出する資料に変わりはないので、同様に対応してください。

銀行員もノルマがあります

 情報提供量が増えれば増えるほど、銀行の営業担当者は強い味方になってくれます。

 常に最新の情報を提供し、情報が蓄積していくことで、資金使途や返済能力を理解して、融資したお金がしっかり返してもらえるシナリオを描きやすくなるのです。

 また、毎月試算表や資金繰り表を作成・提出し、銀行の営業担当者に見てもらうことで、いつごろ資金が必要になるのか、いくらぐらい必要か、月々どのくらいなら返済できるか、といったことがあらかじめ意思疎通ができてきます。そのためにも、会社の現状について客観的な情報を提供しなければならないのす。

 銀行も一つの企業であり、営業担当者には営業目標があります。その目標は新規融資や融資増加額で評価される為、彼らは本当は借りてもらいたいのです。是非、銀行の営業担当者にたくさんの情報を提供し、スムーズな資金調達を実践してみてください。

(担当:SS)

外国人技能実習生に対する源泉所得税

 

最近外国人技能実習生を採用する企業が増えています。

今回のテーマは外国人技能実習生の給与に対する源泉所得税です。

 

外国人技能実習生は所得税法上、日本の居住者に該当します。そのため、日本人労働者同様、給与は国内源泉所得として課税対象となります。

課税対象となる場合、日本人労働者同様に源泉所得税を給与から控除して支給し、年末調整により最終的に税額を確定させることとなります。

 

年末調整の際の配偶者控除や扶養控除については、親族関係書類や送金関係書類を提出することにより控除を受けることができます。

親族関係書類とは、戸籍謄本や出生証明書、婚姻証明書などのその親族が従業員の親族であることの証明となるものです。

送金関係書類とは、金融機関でその従業員から海外の親族へ向けて行った外国送金依頼書などの書類または海外の家族の使用履歴のわかるクレジットカード明細書などの書類です。

 

但し、日本が各国と結んでいる租税条約の内容により外国人技能実習生の給与に対する源泉所得税の取り扱いに違いが出てきます。

 

ベトナムの場合、技能実習生が日本企業より受け取る給与は課税となる租税条約が結ばれており、先述したように年末調整により源泉所得税が確定されます。

中国の場合、技能実習生が日本企業より受け取る給与は非課税となる租税条約が結ばれており、租税条約に関する届出を提出することにより免除されます。

その他の租税条約締結国においてもインドネシアやフィリピンは所得制限があるものの

ベトナム同様に課税となる租税条約、タイは中国と同様に租税条約に関する届出を提出することにより給与が非課税となる租税条約が結ばれています。

このように外国人技能実習生をどこの国から受け入れるかによって給与に対する源泉所得税の取り扱いには違いが出ますので注意が必要です。

 

(担当:HO)

ZEDIに変わります

ZDEIとは

 

ざっくりいいますと、私たちが、銀行振り込みを行うときに、銀行同士の振り込みデータの処理をする仕組みです。

三菱UFJから住友銀行に振り込みを行ったり、みずほ銀行へ振り込んだりと、異なる銀行間で決済情報のやり取りがなされます。もし 各銀行で それぞれ相対でやり取りをしていたら大変ですので、中心となるデータ交換の仕組みが整えられていてそれがこのEDIシステムです。

ZEDIにバージョンアップすることの意味

いろいろやりがいがありそうなものは XML ベースのシステムに変わるということです。

( 以下 金融庁のHP より)

~2018年12月25日から銀行界のシステムインフラ、全銀EDIシステムが稼働します~

  • 2018年12月25日から、銀行の総合振込において、振込に関するさまざまな情報(支払通知番号、請求書番号など)を受取企業に送信することが可能となります。

  • 振込情報として請求書番号等の商取引に関する情報(商流情報)を添付することが可能となり、売掛金の消込作業の効率化、経理事務負担の軽減が期待されます。

  • 将来的なEDI情報の活用策等、詳細については、全国銀行協会作成の周知チラシや、同協会ホームページの記載をご確認ください!

 

(引用)

https://www.fsa.go.jp/policy/zedi/zenginedi.html

 

ZEDIがXMLベースになることについて

まずは 金融庁の パンフレットをご覧ください。

https://www.fsa.go.jp/policy/zedi/2018/03.pdf

いまでも 振り込み名の前に 番号をつけたり、 と 涙ぐましい努力と工夫でやっていることが XML 情報として振り込みデータに付加して送信できます。 これが 単なる番号のみならず 相殺理由や 備考 など ある程度自由度のある情報が付加できることに。

このことで、 消込番号の抜出が 確実に処理できたり、 振り込み元のみならず、税率や適用に入力する文字列も送信できるでしょう。  なるほど、 いまより 記帳が楽になって いいじゃん と 思ってしまいますが それだけではありません。

ZEDIの破壊力

最初からコンピュータで処理をすることを前提とすれば、データを圧縮した形で送信できるでしょう。受け取り側は これをデコードして 処理することになります。

さらに、これとAIを関連させたら AIの利用できる情報がより多くなりますので、 いままでより格段に正確な記帳が可能となります。

また、送られた情報をもとにAIが情報を取りに行くとしたらどうでしょうか。

振り込みをおこない、そこに付加された情報で、受け取り側のAIが送金側のAIとコミュニケーションし 必要な情報を自動で入手する。 なんとなく 人が処理するより 短時間でより正確に会計データが作れそうです。

O

親子間の土地の賃貸借について

親子間の土地の賃貸借について

 

親の土地に子が家や店舗を建てるというケースはよくあることかと思います。

その土地の貸借は、賃料の有無により「賃貸借」又は「使用貸借」に分類されます。親族間では賃料を支払わない使用貸借の方が多いかと思いますが、子が賃料を支払う賃貸借の場合には注意が必要です。

 

土地の賃貸借の場合、一般的には、地代の支払の他、新に契約を結ぶ際に権利金を支払うことがあります。権利金を支払った借地人には借地権が発生します。借地権とは、建物の所有を目的とする地上権、土地の賃借権を意味します。

 

親子間の土地の賃貸借の場合、権利金を支払うことはあまりないかと思います。権利金を支払わない場合には、借主である子が権利金分の利益を得たことになります。結果、子は親から借地権を贈与されたこととなり贈与税の対象となる場合があるためご注意下さい。

 

ただし、権利金の支払がない場合であっても、相当の地代を支払っていれば贈与税の課税対象とはなりません。

 

相当の地代(年額)= 自用地価額(※1)の過去3年間の平均額 × 概ね年6

 

※1 自用地価額は、一般的には相続税評価額を用います。

 

権利金又は相当の地代を支払う場合を除いて、原則として借地権相当額が贈与として課税されることとなります。認定課税される金額は以下のようになります。

 

認定課税金額

 =自用地価額×借地権割合

   ×{ 1 -(実際の地代の年額-通常の地代の年額※2

     ÷(相当の地代の年額-通常の地代の年額)}

 

※2 通常の地代の年額は、その地域における通常の賃貸借契約に基づいて支払われている地代により計算しますが、不明な場合には以下の算式により計算します。

通常の地代の年額=自用地価額×(1-借地権割合)×6%

 

(担当:O)

社会福祉法人制度改革について

社会福祉法人制度改革について

 

平成28年3月に社会福祉法の改正が成立し、平成29年4月に「社会福祉法人制度改革」が施行されました。

社会福祉法人は社会福祉事業を行うことを目的とした公益性の高い非営利法人で、補助金が受けられ、法人税や消費税、固定資産税などが原則非課税といった財政上の優遇措置が受けられます。

今回の改革は、近年の少子高齢化による人口構造の変化や地域社会の変容により福祉ニーズが多様化・複雑化してきたことと、昨今の社会福祉法人の運営に対する指摘(内部留保の問題や一部の不適正な運営等)も背景にあるようです。

改革の主な内容は

①経営組織の在り方の見直し

これまで任意設置とされていた評議員会ですが、理事や理事長に対する牽制機能を持たせるため法人の重要事項を決議する議決機関として必置となりました。

また、一定規模以上の社会福祉法人には、会計監査人の設置が義務付けされました。

 

②運営の透明性の確保

公益性の高い法人として国民に対する説明責任を十分に果たすとの観点から、事業報告書、財産目録、財務諸表に加え定款や事業計画書、役員報酬基準が閲覧対象書類とされました。また、定款、財務諸表、現況報告書等についてホームページを活用して公表することとなりました。

 

③財務規律の強化

社会福祉法人の内部留保の肥大化、不透明化に対する措置として、法人は「純資産額」から「事業の継続に必要な財産額」をひいた額(社会福祉充実残額)を明確化し、社会福祉充実残額が生じる場合には、社会福祉事業又は公益事業の新規実施や拡充の計画を義務付け、所轄庁の承認を受け計画を実施していくこととなりました。

 

 

その他、地域における公益的な取り組みを実施する責務、所轄庁による指導、監督機能の強化など行政の関与の在り方も見直されています。

 

担当:S

「のれん代」とは

「のれん代」とは

 

最近では企業の買収や合併がごく日常的に起こるようになり、「のれん代」という言葉をよく聞くようになりました。「のれん代」とは、企業の資産の中の営業権のことです。

「のれん代」は、企業の合併や買収、営業の譲り受けの時に限って資産に計上されます。「のれん代」に限らず無形固定資産というものは、企業にとってビジネスの上では不可欠のものですが、会計上の取り扱いがむずかしくしばしば議論の対象となっています。

中でも「のれん代」は、その定義からしてあいまいな部分が多く、金銭的に評価することも困難とされています。のれん代の評価をめぐって企業の業績が大きく変わってしまうこともよく起こります。

ここではベンツ車の例を考えてみます。ベンツ製の車が、まったく同じコストと性能を持つA社の自動車よりも市場での価格が高い場合、そのベンツ車には「超過収益力がある」ことになります。世の中の人々は高い金額を払ってでもベンツ車を買おうとしており、そこには高い金額に見合うだけの理由があるはずです。

ベンツ車に超過収益力をもたらしている理由はどこにあるのでしょうか。一概には言えませんが、次のような理由が考えられえます。

(1) ブランド名が広く知れわたり、名前を聞いただけで製品価値がわかること

(2) 経営の組織(従業員や経営者)が優れていること

(3) 製造技術やサービスが優れていること

(4) 製造に関する機密が保たれていること(容易に真似されないこと)

(5) 営業所の立地がよいこと、どこにでもあること

(6) 取引先と特殊な関係を結んでいること

 

この中のいくつかの理由はベンツが創業当時から持っていたものでしょうが、別のいくつかの理由はベンツが営々と時間をかけて築きあげてきたものです。ベンツ車の持つ性能、組織、サービスなどの長所が年月をかけて、他社にない価値を作り上げてきたのです。これこそが超過収益力の源泉であり、ベンツのブランド価値です。

ベンツの持つ企業価値に惚れ込んだ別の自動車メーカー(B社)が、ベンツを丸ごと買収しようと考えたとします。ベンツもこの合併話に乗り気で、両社はそれぞれの株主総会での了承を得て合併合意書に調印しました。あとは両社の合併を会計処理上で済ませるだけです。

「のれん」の会計処理

ここで合併の会計処理を行うに当たって、「持分プーリング法」と「パーチェス法」のふたつの処理が登場します。

「持分プーリング法」とは、合併の会計処理にあたって、合併されるベンツの資産・負債を元の帳簿価額のままB社が受け入れる方法です。これに対して「パーチェス法」は、ベンツの持つ資産・負債を公正な価値(=時価)で評価してB社が受け入れる方法です。

「持分プーリング法」と「パーチェス法」というふたつの会計処理の違いは、

<1>持分プーリング法はベンツの持つ資産・負債を帳簿価格(簿価)で引き継ぎ、パーチェス法では時価で引き継ぐ点で大きく異なります。

そのために「のれん代」についても、

<2>持分プーリング法では「のれん代」が計上されませんが、パーチェス法では「のれん代」が計上されるという違いが生じてきます。

米国の会計基準や国際会計基準では、持分プーリング法を廃止してパーチェス法を用いる傾向が強くなっており、国内基準との差異が認められます。

国内基準では、「のれん代」の償却について、資産として計上された「のれん代」は、一定の期間で費用として償却しなければなりません。商法では5年以内、企業会計原則では20年以内の「一定の期間」と規定されています。

実際に適用される場合は、企業の実態に合わせて判断され、最近は楽天のように1年間で一括償却する会社も増えています。

担当:  R

配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しについて(平成29年度税制改正)

配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しについて

 

所得税においては、平成30年分から、住民税においては、平成31年分から適用されます。

国税においては・・・

【現行】

・配偶者控除 38万円 (配偶者の年収103万円まで)

・配偶者特別控除 0~38万円 (配偶者の年収103円超~141万円まで)

 

【改正】

・配偶者控除 38万円・26万円・13万円

納税者の合計所得金額によって、配偶者控除の金額が変わります。

納税者の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者控除の適用はできません。

 

・配偶者特別控除 0~38万円 (配偶者の年収 103万円超~201.6万円未満まで)

納税者の合計所得金額によって、配偶者控除の金額が変わります。

納税者の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者特別控除の適用はできません。

 

 

地方税においては・・・

 

【現行】

・配偶者控除 33万円 (配偶者の年収103万円まで)

 

・配偶者特別控除 0~33万円 (配偶者の年収103円超~141万円まで)

 

【改正】

・配偶者控除 33万円・22万円・11万円

納税者の合計所得金額によって、配偶者控除の金額が変わります。

納税者の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者控除の適用はできません。

 

・配偶者特別控除 0~38万円 (配偶者の年収 103万円超~201.6万円未満まで)

納税者の合計所得金額によって、配偶者控除の金額が変わります。

納税者の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者特別控除の適用はできません。

 

 

 

また、この改正により、給与を支払う際に徴収する源泉所得税において、「給与所得の源泉徴収税額表」で使用する扶養人数の算定が変わってきます。

 

 

扶養親族等の数の算定方法の変更について

 

配偶者が源泉控除対象配偶者に該当する場合には、扶養親族等の数に1人を加えて計算

同一生計配偶者が障害者に該当する場合には、扶養親族等の数に1人を加えて加算

 

※源泉控除対象配偶者とは

給与所得者と生計を一にする配偶者で合計所得金額が85万円以下の人

(青色事業専従者等を除く)

 

 

【配偶者が源泉控除対象配偶者に該当する場合の配偶者の数え方】

納税者の合計所得金額

(給与所得だけの場合の給与所得者の給与等の収入金額)

900万円以下

 

(1120万円以下)

900万円超

950万円以下

(1120万円超

1170万円以下)

950万円超

1000万円以下

(1170万円超1220万円以下)

1000万円超

 

(1220万円超)

配偶者の合計所得金額

(給与収入だけの場合の配偶者の給与等の収入金額)

38万円以下

(103万円以下)

 

1人

 0人  0人  0人
38万円85万円以下

(103万円超

150万円以下)

 1人  0人  0人  0人
85万円超

(150万円超)

 0人  0人  0人  0人
  • 配偶者の合計所得金額が38万円以下の場合において、配偶者が障害者に該当する場合は1人加算

 

各種申告書等の様式変更等について

 

現行 → 給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書

改正(予定)→ 給与所得者の保険料控除申告書

給与所得者の配偶者控除等申告書

と、2つの用紙にわかれるようです。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 の 様式においては、控除対象配偶者の欄が、源泉控除対象配偶者の欄に変更になるようです。

給与所得者の扶養控除等申告書の源泉控除対象配偶者の欄の記載については、配偶者控除及び配偶者特別控除において、38万円控除になる場合において記載が必要となります。

今回の改正は、平成29年度税制改正の大綱において、

我が国経済の成長力の底上げのため

①就業調整を意識しなくて済む仕組みを構築する観点から

→ 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し

②経済の好循環を促す観点から

→ 研究開発税制及び所得拡大促進税制の見直し

中小企業向け設備投資促進税制の拡充等

③酒類間の税負担の公平性を回復する等の観点から

→ 酒税改革

④国際的な租税回避により効果的に対応において

→ 外国子会社合算税制見直し

⑤災害への税制上の対応に係る各種の規定の整備等

 

上記5つが行われます。

 

その中で、配偶者控除の見直しは、多くの方に影響があるのではないでしょうか。

 

税務コンプライアンスの動向について

税務コンプライアンスの動向について

 

 

国税庁ホームページにて「税務に関するコーポレートガバナンスの充実に向けた取組について」が公表されました。

https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/hojin/sanko/cg.htm

 

税務に関するコーポレートガバナンスの充実に向けた取り組みが促進されることになります。

 

【コーポレートガバナンスの一般的な意味】

 

いろいろなニュースでガバナンスという言葉を聞きますが、一般的な理解としては次のような意味とされています。

会社においては 顧客や取引先名、さらに地域住民や社会へさまざまな利害関係のなかでその活動が行われています。そのなかで、会社を運営する責任者は、収益力を向上させることは当然のこととして、さらに、企業不正を防ぎ、会社が長期的に存続し発展させることが求められます。このような会社経営を行うため、会社組織の統制や監督を行う仕組みのことをコーポレートガバナンスといわれています。

 

【 税務に関するガバナンスとは 】

国税庁のHPによりますと、 税務についてトップマネジメントが自ら適正申告の確保に積極的に関与し、必要な内部統制を整備すること と記載されています。

 

会社を運営する責任者は 税務についても 適正な申告を行うように、 積極的に活動し、 さらに、そのような会社内部の仕組みを構築する必要性があるというわけですね。

 

国税庁のホームページでは

https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/hojin/sanko/cg.htm

 

1 取組の概要

本取組の概要については、以下をご参照ください。

取組の概要

https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/hojin/sanko/pdf/160701_01.pdf

2 効果的な取組事例

大企業の税務に関するコーポレートガバナンスの充実に向けた取組事例

https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/hojin/sanko/pdf/160701_02.pdf

3 事務実施要領

税務に関するコーポレートガバナンスの充実に向けた取組の事務実施要領の制定について(事務運営指針)

https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/jimu-unei/sonota/160614/index.htm

が公表されています。

 

【 会社に期待される具体的な取り組み 】

① 税務コーポレートガバナンスの作成 運用

② 税務コーポレートガバナンスを外部にご理解いただく

③ トップマネジメントが自ら、その取り組みをご説明

④ 税務署としても、税務コーポレートガバナンスの整備状況に応じて対応

 

【 評価のポイント 】

トップマネジメントの関与・指導

経理・監査部門の体制・機能の整備・運用

内部統制の働く税務・会計処理手続きの整備・運用

税務に関する情報及び再発防止策の社内への周知

不適切な行為の抑制策の整備・運用

 

以上のような項目がポイントとして掲載してあります。

同時に取り組み事例が公表されていますので、いくつか見てみたいと思います。

1 トップマネジメントの関与・指導

○ 税務に対する会社の方針の明確化

・ 税法を遵守し正しく納税すること、記録の裏付となる資料を保管すること、帳票の偽造及び税務調査時の虚偽の答弁、事実の隠ぺいを行ってはならないことをコンプライアンス・ハンドブックに記載し、全社員に配布

・ トップマネジメントが遵守の徹底を指示しているコンプライアンスガイドブックに、税務上問題となる取引をケーススタディ形式で掲載し、全社員に配布

・ 企業の社会的責任の中で納税義務の履行が基本的かつ極めて重要であるとのトップマネジメントのメッセージを、人事部主催の階層別研修等において紹介し、税務に対するトップの考えを社内に発信

・ グループ企業に対し、コンプライアンスマニュアルを提供するなど、グループコンプライアンスを推進

・ 取引先と通謀した不正取引を行わない、書類の改ざん・破棄を行わない、事実の仮装・隠蔽を行わない等の税務コンプライアンスに関する事項の遵守を年頭挨拶等においてトップマネジメントが指示するとともに、社内 LAN 及び冊子に掲載して全社員に周知

・ 企業倫理方針を策定し、具体的事項として、適正な会計処理と法人税法の遵守を明記し、社内 LAN により全社員へ周知

 

 

事例を見てみますと、それほど難しいものでもないかもしれません。

すでに ISOや 内部統制の整備を行い、業務手続書などを整備されていらっしゃる方は税務の観点から 項目を検討してみるのも有効と思われます。

 

【 会社内での全般統制、業務処理統制 】

会社全般の取り組みとしては 税務を含め法令順守に努める社風を醸成するため、上記のトップマネジメントによる取り組みが有効化と思われます。

また、業務別の取り組みとしては 「申告書の自主点検と税務上の自主監査」に関する確認表の活用が有効化と思われます。

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/hojin/sanko/tk.htm

 

【 税務コーポレートガバナンスと中小企業 】

上記の 税務コーポレートガバナンスは比較的大企業向けの取り組みとして整備されていました。

制度運営が進むにつれて、中小企業へもその取り組みが求められてくることになると思われます。

法人会より、国税庁の後援を受けて、自主点検チェックシートが作成されました。

http://tax-compliance.brain-server2.net/compliance/units/

 

【 継続的な 税務コーポレートガバナンス 】

 

これらの取り組みは 定期的に見直され、 不備な点や 法律改正など社会的な変化へ対応し 随時見直しがなされることが望ましいと考えられます。

 

税務コーポレートガバナンスが評価されれば、会社にとってもコンプライアンスの向上や強化が期待され、さらに税務調査期間の延長も検討されるようですので、ぜひ導入をご検討ください。

 

担当 D

クラウド会計 MFクラウド編

クラウド会計 ~MFクラウド編~

最近のクラウドやAIの技術進歩により税理士業界を取り巻く環境にも多くの変化が見込まれます。今回は当事務所で導入しているMFクラウドについて書かせていただきます。

MFクラウドは、大きく分けて以下の6つのサービスにより構成されます。

①MFクラウド会計・確定申告

②MFクラウド給与

③MFクラウドマイナンバー

④MFクラウド請求書

⑤MFクラウド消込

⑥MFクラウド経費

 

① MFクラウド会計・確定申告

銀行口座やクレジットカード、電子マネー、AmazonやASKUL等とデータ連携させることにより取引明細情報を自動取得することができます。

さらに取引明細から推測し、勘定科目を自動提案します。仕訳ルールを学習するので、作業時間の短縮が可能です。

また、経営レポートの自動作成によりお金の動きがリアルタイムで見ることができます。

② MFクラウド給与

保険料率・税率の自動アップデート、法令に準拠した自動計算設定で間違えることなく給与計算できます。

また、社員の住所や基本給などの情報を一元化できるので何度も入力する手間が省けます。

③ MFクラウドマイナンバー

マイナンバー収集がスマートフォンやPCで完結し、PC本体や書面でのデータも残らず、クラウド上に暗号化されて保管されるためセキュリティも安全です。

廃棄時期も管理されるため、法定保存期間を気にする必要がありません。

④ MFクラウド請求書

テンプレートから見積書、納品書、請求書、領収書を簡単に作成できます。請求書の郵送やメール送信が1クリックで完了します。

請求書を作成した時点で売上の仕訳が会計ソフトに自動入力されるなど、会計ソフトと自動連携した売掛金管理や売上状況の確認機能が充実しています。

⑤ MFクラウド消込

2,400を超える金融機関に対応しており、毎日入金情報を自動取得します。入金予定データと入金実績データを独自に照合し自動消込を行います。

一度消込を行えば、取引先と摘要を学習し、自動消込の精度が上がっていきます。

⑥ MFクラウド経費

スマホ対応しているためアプリから経費申請ができます。クレジットカードや電子マネーなどの明細から経費登録でき、科目の自動分類をします。また、スマホで領収書やレシートを撮影し送ることによりオペレーターが代行入力してくれます。

6つのサービスについて簡単にご説明しましたが、インターネットバンキングやクレジットカードをご利用されている方は、①MFクラウド会計・確定申告を導入するだけでもデータの自動取得、自動仕訳によりかなり作業の効率化が進むものと思われます。

税理士事務所は、顧問先のニーズにあわせて、これらの6つのサービスの中から顧問先に必要なサービスを検討・設計し、導入を提案することとなります。

クラウド会計を顧問先に導入することにより顧問先の自計化を進めていくこともできますし、税理士事務所側が導入することにより記帳代行業務の効率化を図ることも可能です。

今後多くの企業で何らかの形でクラウド会計が取り入れられていくことになるかと思いますので導入をお考えの方の一助となれば幸いです。

 

(担当:HO)

 

 

 

 

 

大川花火大会

こんにちは

 

2016年8月11日に筑後川総合運動公園にて第61回大川花火大会が開催されました。

目玉はなんといっても、普通の花火大会では3~5号玉が主に使われるところ、大川花火大会では10号玉(320mの上空に上がり320mの大きさに開く花火)が上がります。

きっと来年も開催されるので気になる方はぜひ足を運んでみてください。大迫力のどぉんとお腹に響く花火をたくさん体感できると思いますよ。

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秋には、家具の街・大川の最大のイベント 大川木工まつり(春と秋に年2回開催)が、今年は2016年10月8日(土)9日(日)10日(月・祝)の3連休に大川産業会館・大川中央公園 他で行われます。

大川の家具や建具が一堂に集められ、展示・販売が行われます。家具が当たる抽選会など多数イベントも予定されており、大川木工まつりパレードも今年は開催されるようです。

そして、今年はなんと 日野皓正LIVEin大川木工まつり もあります!

10月10日(月・祝) 大川市文化センター 大ホール

15:00開演 (14:00開場)

 

日本を代表する世界的ジャズトランペッターを生で体験できる貴重な機会になりますので、ぜひ、お楽しみいただけたらなと思います。

チケットは大川商工会議所・イープラスにて好評発売中!

当日券もあります。